アトピーのせいでうつ病になったエピソード3編

アトピーでうつ病

29歳男性。フリーランスのwebデザイナー。中学生時代にうつ病になり登校拒否児童となった経験がある。

自分を認めてくれる人たちに出会い、現在はうつ病から完全に立ち直った。毎日さまざまなクライアントと顔を合わせ、バリバリ仕事を頑張っている。

 

 

アトピーでうつ病になったエピソード1.小学生編

アトピーでいじめられる

 

アトピーを患っていると、どうしても皮膚がボロボロ・ぐじゅぐじゅになった部位が出てしまいますよね。

顔や腕など人に見られる部位に症状が出ているときはもう最悪な気分になってしまいます。

 

私は生まれつきアトピーを患っており、特に顔や首の皮膚がボロボロなので、誰が見てもアトピーだと分かるような外見です。

なので幼いころから外見についていろいろ酷いことを言われて育ってきました。

 

小学生のころから外見に対しての悪口は酷いもので、クラスメイトから「ゾンビみたい」「化け物」「不潔」だの酷い言葉を投げつけられます。

別に喧嘩したわけでもないのに普段からこういった酷いことを言われ、もし怒って言い返したり手を出そうものなら「触られた、ゾンビになっちゃう」などと病原菌扱いまでされてしまうのです。

手が荒れているときに私の触れた物なども汚い物扱いされ、私が使ったチョークは誰も触らない、私が物を落としても誰も拾ってくれないのは当たり前でした。

 

また、身体が痒くて仕方がないときに掻いているところを見られると「お風呂に入ってないからかゆいんだろ」など、やはり暴言を吐かれます。

小学生だとアトピーの症状に対して理解してくれるような子はおらず、先生に助けを求めても改善されることはなく、6年間同じ扱いを受け続けました。

 

小学生だからこそ理解が及ばないことに攻撃的になるのでしょうが、当時の私はなんで「私だけがこんな酷いことを言われなければならないのか」と毎日のように思っていましたね。

親に相談しても、いじめられてるわけではないと適当にあしらわれていたのも辛かったです。

 

アトピーでうつ病になったエピソード2.中学生編

アトピーで登校拒否

 

中学生にもなるとさすがに理解してくれる子が増えたものの、なにかあったときに吐かれる暴言は小学生のときに受けたものの比ではありません。

単純に「キモい」と言われるだけでも泣きそうになるのですが、それに「死ね」「学校にくんな」などの言葉もついてくるのです。

人格面への攻撃もあるので、自分という人間の存在が許されていないとまで思わされることもありました。

 

思春期に入っており、同性の男子から暴言を吐かれるよりも女子から上記のようなことを言われるのが非常に辛かったです。

女子だから手を出せない、反論すれば他の女子までセットになって暴言を吐いてくるので、一方的にサンドバッグにされているのと変わらない状態でした。

 

こういった日々が続いた結果、私は中学2年生のときにうつ病を患い登校拒否児童になりました。

中学生にもなってくると、悪意を持って外見のことを悪く言う人が多く増えてきます。

 

また精神的に成熟していないため、平気で「死ね」など悪意のある単語を使ってくるので、心に石を投げつけられているような感じでした。

社会人になった今でも、外見のことについてなにか言われると子どものころを思い出して気分が悪くなります。

 

 

アトピーでうつ病になったエピソード3.高校生・うつからの回復編

うつ病から回復

 

中学生でうつ病になってしまったわけですが、さすがに高校には行かないと社会に出られないという認識を持っていたので、担当医からの忠告を聞きながらも自宅でも勉強をしっかり行い、住んでいる市から離れた男子校に入学が決まりました。

男子校を選んだ理由は、女子から暴言を吐かれるのが一番辛いことだと分かったからです。

 

うつ病である以上、高校生活ではできるだけクラスメイトとの関わりを避けて過ごそうと思っていたのですが、男子校だからそうもいかず接触してくるクラスメイトが多かったですね。

ですが誰もアトピーのことに関して悪く言ってこないのが驚きでした。

今までであれば初対面でアトピー症状の出てる部位について聞いてくる人が多かったのに、症状が酷いときもそのことに触れてくる人がいなかったのです。

 

一学期の中盤ぐらいに意を決してクラスメイト達に自分はアトピー持ちであることを告げ、「外見について汚いとか思わないのか」と聞きました。

「アトピーは辛いよな」「別に汚くないでしょ」とあっさり返事が返ってきたことにびっくりしましたね。

思わず泣いてしまい、中学まではアトピーのせいで散々な目に会ってきて実はうつ病であることも話したのですが、「病気なんだから仕方ないし君が悪いわけじゃないよ」と言ってくれ、理解を示してくれたのが嬉しかったです。

 

高校生活の3年間、外見についてなにか言われるということはありませんでした。

今までなかったクラスメイトと遊んだり、物の貸し借りをするなど当たり前のはずのことが当たり前にできることが非常に嬉しく、「アトピーだから」と気に病むことが少なくなっていき、3年生になるころにはうつ病も改善されていました。

「理解してくれる人が回りにいることが貴重で、ありがたいことなんだ」というのが高校生活で学んだことです。

 

今まではアトピー症状だけでなくアトピーであることに対して攻撃され続けてきましたが、アトピーを患ってるからと攻撃するのではなく認めてくれるということが、結果的にアトピー・うつ病のそれぞれの症状にも良い影響を与えてくれたわけですね。

 

まとめ

アトピーは自身に出る症状のみならず、周りからの好奇の目や言葉まで引き出してしまうような病気です。

その結果辛い思いをする人も多いと思います。

 

もし同じ思いをしている人がいたら、自分を認めてくれる人をなんとか探してみてください。

他人が自分を認めてくれるだけでも心が軽くなりますよ。