38歳、女性。
事務員として働いています。
DVを経験したので、「今被害にあってる人の力になれたら」と思っている。
趣味は、映画鑑賞と読書です。
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DV夫と共依存になるも離婚したエピソード1.出会い
私が彼に出会ったのは、24歳のときでした。
5歳年上の彼は、あこがれでもあり、すべてが素敵に思えた私。
本当に、一目ぼれでした。
仕事もできる人で、後輩にも慕われていた彼だったので、ほかにも彼のことを好きな女性がいたと思います。
私は半年間、告白し続けましたが、いつも上手にかわされ、そのたびに落ち込みました。
タイミングをはかったように、落ち込みがマックスになったころ、連絡がきて……。
そんな関係を繰り返していたのです。
DV夫と共依存になるも離婚したエピソード2.告白
何度も想いを告げましたが、かわされ続け、周りにも「そろそろ、諦めたら」と言われました。
なので、彼の誕生日の前日に、「これが最後」と自分のなかで決めて、想いを伝えたのです。
彼に「付き合えないのなら、仕事以外ではもう会わない、つらいから」と伝え、やっとOKがもらえました。
すべてが変わったように、感じられましたね。
DV夫と共依存になるも離婚したエピソード3.最初の1年
彼のことが大好きで、付き合った私。
付き合ってからも、振り向いて欲しくて、私なりに頑張りました。
次第に、私に対しても、真面目に向き合ってくれるようになった彼。
30歳手前の彼は、私より何倍も忙しく、会える時間が少なかったので、同棲を決めました。
そこから1年は、平穏な日々を送ります。
おたがいの友だちを招いたり、ごく普通の同棲生活でしたね。
しかし、若かったので、相手に対して理解できない部分も多く、衝突することも何度かありました。
DV夫と共依存になるも離婚したエピソード4.転職と異変
同棲1年過ぎたころ、同業ですが、違う会社から声がかかり、私は転職をすることに。
転職先の仕事仲間ともすぐに打ち解け、彼もまじえて飲み会をしたりと、順調だと思ってました。
転職先の仕事仲間の誕生日が近いこともあり、デートも兼ね、プレゼント選びに行った私たち。
1件目で思っていたものが見つからず、「2件目のお店に行こう」と、店を出て歩いていたら、いきなり彼がいなくなってしまいました。
何度携帯にかけてもつながらず、その日は夕方から、友人も含めて外食の約束もしていたので、焦る私。
結局、夕食にはあらわれず、心配した友人たちが家まで私を送ってくれました。
「まだ帰ってない」と思い、カギを差し込みドアを開けようとしたら、内側にチェーンがかかっており、なかに入れません。
友人も驚き「開けてよ!」と言いますが、何度言っても開けてもらえないのです。
友人の一人がお店に行き、工具を買ってきてくれて、チェーンを切ってなかに入りました。
彼は、「なんで帰ってきたの」と一言。
私は訳が分かりません。
その後、いくら理由を聞いても、答えてくれませんでした。
そのころから、彼から、置いていかれたり、無視をされるように。
突然、職場にきたこともあります。
しかし、それでも彼が好きだった私は、「なぜ」と聞くしかなかったのです。
いつもそのような態度をとるわけではないので、本当に不思議でした。
DV夫と共依存になるも離婚したエピソード5.突然の暴力
早めに仕事が終わったので、「夕食をつくって待とう」と思い、スーパーに寄って帰宅。
メールで「夕飯つくってあるから」と連絡しましたが、返信がきません。
私も翌日の仕事があるので、先にご飯を食べ、お風呂に入り、寝ていました。
ですが、なんかの物音がしたので、ふと目が覚めます。
すると、彼が帰ってきていて、私の携帯の中身を見ていたのです。
見られるのはイヤだけど、見られて困るような内容もないので、そのまま寝てるふりをしていた私。
そのとき、バキっと音がし、体に衝撃が走りました。
携帯が真っ二つに折り、突然、寝ている私を蹴ってきたのです。
翌日、会社を休み、整形外科へ行ったら、あばらが折れてました。
会社には、「疲労骨折して、『安静に』と言われた」と、うそをついた私。
本当に付き合いたくて、付き合った彼だったので、浮気もしていませんし、疑われるような行動もしていません。
当時、携帯の電話帳に入ってた男友だちのほぼ全員が、私が今の彼と付き合っていて、同棲してることを知っていました。
その日を境に、2、3カ月に1度の割合で、暴力をふるわれるように。
普段は優しいので、「別れる」と言う選択肢が、私にはありませんでした。
DV夫と共依存になるも離婚したエピソード6.友人が出した決断
もともと、彼との付き合いをあまりよく思っていなかった女友だちがいました。
彼女には、暴力のことを黙っていた私。
その友人は女友だちと同居しており、同居している友だちは、携帯会社で働いています。
なので、携帯が折られるたびに、修理をお願いしていました。
私が事情を言う前から、彼とのことは知っていたと思いますね。
5,6台ほど、携帯が壊されていましたから。
仕事からの帰りが遅くなった、ある日のこと。
その日は忙しく、メールも返すことができなかった私。
帰宅するなり、部屋を見たら、愕然としました。
衣装ケースのなかにコーヒーをわざとこぼしてあり、白い服などはもう使い物にならない状態になっていたのです。
当時、気に入って購入した傘はバキバキに折られ、私の趣味の本もびしょびしょに。
状況を把握しようとしてたとき、彼の暴力がはじまりました。
私は「やばい」と感じたので、はじめて彼から逃げたのです。
帰ってきたときの恰好で、そのまま外に出て、タクシーを拾います。
そのあと、彼との付き合いをあまりよく思っていなかった、友人の家に駆け込みました。
私の顔には、あざができ、はれあがっている状態です。
友人は私をなだめ、疲れて眠っているすきに、私の親に連絡。
彼とは、強制的に引き離されました。
そのあとのことは、親や友人がしてくれたようです。
少しの間、友人の家に住まわせてもらうことになった私。
また、親が新たに一人暮らしの家を見つけ、引っ越し作業を終わらせてくれていました。
DV夫と共依存になるも離婚したエピソード7.不思議な思い
引っ越しあと、もう会うことはなくなり、自然消滅ということになるのか分かりませんが、関係が終わりました。
今でも、彼がなにに対して暴力をふるっていたのか、分かりません。
この数年、DVのニュースがよく取りあげられています。
DVを受けていた当時、私は「私じゃなきゃダメ」「別れられない」という共依存的な思いを抱いていました。
まさに報道で言われてた通りの感情になっていたことに、そのときはじめて気が付いたのです。
まとめ
DVを受けているときに、「自分が共依存的な感情を抱いている」と気づくのは、とても難しいことです。
周囲にそういう人がいるなら、私の友人が私にしてくれたように、強行手段でもいいので、助けてあげて欲しいですね。
今でも、友人には感謝しています。
あのとき、戻っていたら、今ごろどうなっていたか、想像がつきません。
あれから、十何年も経っているので、「会いたい」などは思いませんが、彼と生活していたころをふと思い出します。