振り返ると、あんなに勉強ばかりして、目標に向かって頑張っていた日々が、とても懐かしく感じます。
今は、そのときのような目標もなく、ただ毎日を過ごしている、42歳の主婦です。
「また、いつか頑張れる目標を見つけたい」と思っています。
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希望がない人生から復活したエピソード1.仕事で希望がなくなる
昔からなりたかった職業に就職でき、そのころの私は、毎日が無我夢中の状態でした。
しかし、その職場で働きはじめるようになった3年目から、状況がガラリと変化します。
責任のある仕事を任されるようになったのです。
分からないことだらけで、学校で習った専門の教科書にも、のっていないことばかり。
実践の大切さを身にしみて感じました。
そこは女性ばかりの職場です。
なので、たくさんの人のなかにはやはり、気の合わない人や、話しかけにくい人など、いろいろな人がいました。
そんななかで、私よりも10歳くらい年上の先輩がとくに嫌でしたね。
彼女は、そこの職場に長くいるみたいで、いろいろな話をしてくれました。
かなり、苦労してきたらしく、話を聞いていると、言葉の端々にその苦労エピソードがにじみ出ていたほど。
「自分にも厳しそう」
そう思いましたが、他人にも厳しそうな感じがしました。
そんなとき、その先輩とペアーのような状況になり、仕事をすることに。
私は、なんだか嫌な予感がしていましたが、とにかく私は新人なので、その先輩に従おうとしました。
しかし、その先輩は、私が分からないことがあって聞いても、このように冷たくあしらうのです。
「これくらい、自分で考えてみれば、分かるでしょ」と。
冷たくあしらうには、理由があるそうで……。
「自分もすごく苦労して、努力してここまできたのだから、そう簡単に人を頼ったり、答えを求めてはいけない」とのこと。
年齢を重ねた今なら、その先輩が言っていたことも、理解できます。
ですが、20代前半の私には、その先輩の言葉は、ただの意地悪にしか聞こえなかったのです。
ある日、仕事ができず、私が苦労していると、アドバイスをしてくれた、5歳くらいの年上の先輩がいました。
その先輩は、とても話しやすくて、職場の皆と仲よくしている先輩。
私は段々と、しゃべりやすいその5歳上の先輩を頼るようになってしまい、いろいろ聞いたり、相談をするように。
それがペアーを組んでいた先輩には面白くなかったのか、私に対する風当たりが強くなっていきました。
そのペアーを組んでいた先輩は、誰からも好かれている5歳上の先輩に、強いコンプレックスを持っていたようで……。
そんな先輩と仲よくしている私のことが、気にいらなくなったのでしょうね。
それでも、最初は挨拶や最低限のことは、話してくれていました。
しかし、次第に挨拶もしなくなり、目も合わせてくれないように。
私は、本当に困りました。
なぜなら、そのペアーを組んでいる先輩に、聞かなければ分からないことや進められないことも、たくさんあったからです。
このことがきっかけで、仕事に行くのが苦痛になってしまった私。
それでも、自分のモットーにしている「辛いときにも笑顔」を忘れずにいたかったので、笑顔を忘れないようにしていました。
しかし、私とペアーを組んでいる先輩のことが、上司の耳に入り、私は問いつめられることに。
「2人がゴタゴタしていると、環境的にもよくないし、周りにも迷惑かける」
そう言われたのです。
上司は、私のなにも言い返せない性格が分かっていて、そして、相手の先輩の強い性格も分かっていたようでした。
そんなとき、私がミスをしてしまったのです。
それまで、5歳上の先輩に、仕事やペアーを組んでいる先輩のことなどをいろいろ相談していた私。
ミスをしたとき、上司に呼ばれ、「どうして、ここまでになってしまったか」と聞かれ、それまでの状況を話しました。
そして、5歳上の先輩に相談していたことも話したのです。
すると、上司がこう言いました。
「◯さんは、『○○(私)からなにも相談を受けてない、なにも知らない』と言ってるよ」と。
私はそのとき、目の前が真っ暗になりましたね。
信じていた人に、裏切られたような気持ちになり、なにもかもが嫌になってしまいました。
あとで、私をかばってあげられなかったことを謝ってくれた、その5歳上の先輩。
「あのときはああいうしかなかったのよ、ごめんね」と。
ですが、そのときの私は、その先輩すら信じることができなくなっていました。
それから、まだ仕事が残っていたので、数ヶ月間はなんとかその職場に勤務。
しかし、そのころの私は、精神的にボロボロでした。
「とにかく、仕事が辞めたい」と、そればかり考えていましたね。
そして、任されていた仕事の任期が終了。
私は、その職場を辞めようと考えていました。
しかし、上司が「○○(私)は、もっと違う視点から勉強するべき」だと、今までいたところから、違うところでの仕事を勧められたのです。
とにかく人間関係に疲れていたので、「辞めたい」とばかり思っていた私。
親にそのことを相談すると、こう言われました。
「そこまで上司の人が言ってくれているのだから、とにかく、やれるところまでやってみて、どうしてもダメなら辞めなさい」と。
「すでに限界がきているのに、また、同じ職場で働かなければならないのか」
私はそう思うと、本当に嫌でたまりませんでした。
しかし、「仕事を辞めて、職を失うのも大変よ」と、親からも言われて、また頑張ることに。
その1年は、私のモットーにしている笑顔ができないくらいの状況でしたね。
毎日が辛くて、家に帰り、いつも泣いていました。
希望がない人生から復活したエピソード2.希望を見つける
そんなとき、久しぶりに会った友だちから、資格をとった話を聞きました。
「今は使わなくても、この資格を持っていれば、いつか役立つことがあるから」
そう言って、とてもイキイキしていた友だち。
元気のない私の話を聞いてくれた友だちが、私にこう言ったのです。
「いつまでも、そんなところにしがみついていないで、なにか資格でもとってみれば」と。
それから、少しずつ、ネットで資格について調べるようになりました。
そして、ついに自分がとってみたい資格を見つけたのです。
この資格をとれば、ものすごく働く場所も広がるので、私は「頑張ってみよう」と思いました。
そして、職場を任期まで終えたら、辞めることを決意するのです。
希望がない人生から復活したエピソード3.国家試験に合格し復活
国家資格の試験まで、仕事を辞めてから、半年もありませんでした。
とにかく、問題をこなそうと、過去問題集や通信講座を受けたりして、無我夢中になって勉強します。
家で勉強すると、どうしてもだらけるので、毎日図書館へ通って、勉強しました。
「こんなに勉強したのは、はじめて」
当時は、自分でもそう思ってしまうくらい、とにかく必死な状態です。
「目標があると、人間って、こんなに強くなれるんだな」と思いました。
そして、一生懸命に勉強したかいがあって、無事に国家試験に合格。
私はこのとき、はじめて「やればできる亅ということを学びました。
まとめ
それから、私は資格をいかして、新しい職を見つけ、働くことができました。
「あの苦しかった職場での日々があって、どん底まで落ちたからこそ、『資格をとろう』いう気持ちになって、這いあがることができた」
振り返ると、そう思います。
「分からなかったり、苦しくても、人生には無意味なものはなく、すべて意味があるものなんだ」
今ではそう思いますね。
この辛かった日々のことで仕事のことだけではなく、人間関係についても、たくさんのことを学んだ私。
それが今に役立っているので、「本当に無駄な経験ではなかった」と思いました。