私の身近にいた、自称「変人」にうざいと感じたエピソード4つ

ごまかす人間

38歳男性。シナリオライター。ゲーム業界出身。独立した後は出版業界にも手を出し始めたが、どっちの業界も変人だらけであると気付く。変人を自称しないようにしているのに変人扱いされることも。ペットがヘビだから変人呼ばわりされるだけだと信じたい。

 

 

自称「変人」にうざいと感じたエピソード1. 有名人や偉人の一部のみ真似をする

言い訳を考えている男性

 

有名人や歴史上の偉人には、それなりに変なエピソードがあります。

「エジソンは学校に行かなかった」「アインシュタインは劣等生だった」「イチローは朝食にカレーしか食べない」等々です。

 

自称「変人」たちは、そういったエピソード部分のみを見て「そこを真似すれば自分も偉人になれる」と思う傾向があるようです。

私の知り合いには、そういった偉人や有名人のエピソードのみを実践し、「自分はエジソン並の変人だからきっと偉大になれる」と言い張る人がいます。

そのなかには、どこで見かけたエピソードなのか「風呂に入らない」「爪を切らない」などといったものもあり、夏場は近寄りたくないほどです。

 

変人は「最終的にそうなった」のであって、はじめから目指すものではないと思います。

とくに取り柄がない彼は、変人を自称し、真似をすることでなにかを得たかったのかもしれませんが、むしろ失うものの方が多かったと思います。

結果的に彼は、臭くて単にうざいだけの人間ということで、周囲の人間に認知され、友人がいなくなっていきました。

 

自称「変人」にうざいと感じたエピソード2. 変人を盾に失敗をごまかす

やっちゃった

 

失敗したとき、自分は変人だと言い張って、追及を逃れようとする人がたまにいます。

「自分は変人だから、一般人と感覚や物のとらえ方が違う。だから失敗した」と言うのが彼等の論理です。

 

学生時代の私の友人は、そういった変人アピールが物凄く多い人でした。

ある日、待ち合わせに遅れてきた彼女は、「私、最近旧暦で生活してるから」という衝撃的な言い訳をはじめました。

彼女はこの変人設定を気にいったようで、以後の彼女はしばしば、他人と話すときも「次の授業は未の刻。あなた達の世界では…午後2時?」などと言うようになりました。

 

芸術家志望だった彼女は、元々「変人」であることを心がけていたのでしょう。

他人と違う時間をすごす感覚に、酔っていたかったのかもしれません。

 

しかし、その状態がしばらく続き、さすがに目にあまったので、友人の1人が激怒した結果、彼女のキャラ設定は終了となりました。

失敗を隠すための雑なキャラ設定で、変人ぶりをアピールし、結果的に周囲に迷惑をかけ続けた彼女の一連の行動は、うざいの一言でした。

 

自称「変人」にうざいと感じたエピソード3. 常識を壊そうと無理をして、他人に迷惑をかける

時間稼ぎをしている人間

 

「変人」であることにこだわる人は、しばしば常識を壊そうとします。

彼らにとって、変人と常識は対立する概念なのです。

 

私が通った大学にいた知人の口癖は、「常識を壊すのは変人だ。つまり俺しかいない」でした。

これだけで十分痛々しいのですが、問題なのは、彼が行動力のある変人もどきだということでした。

 

とは言え、結局のところ彼は凡人なので、破れる常識なんてそうそうありません。

凡人の頭で彼が考えたことはなにかというと、せいぜいが「冬でも薄着で過ごす」や「裸足で山に登る」といった、1人我慢大会的なことでした。

「常識を破るほどの大食いをする」と、ただの大食いチャレンジを続けたこともあります。

 

私を含めたまわりの知人たちは、彼の痛々しさがいたたまれず、なんどもたしなめ、とがめました。

しかし彼は、なにがなんでも変人であろうとしており、なにか変人らしいことはできないか、といつも考えては挫折していました。

ここでなにかを思いつき、達成すれば彼の変人ぶりも報われるのですが、どうやら彼は最後まで凡人だったようです。

 

変人であり続けようとした彼は、とりあえず真冬にランニングシャツと短パン、というマラソン選手のような服装ですごし、無理がたたったのかインフルエンザにかかりました。

それでも登校してきたせいで、私を含めた数人が、ものの見事にインフルエンザになりました。

 

彼は変人ではなく、変人を名乗るただのバカだったのです。

変人とバカの違いがわからない自称変人は、周囲に心配や迷惑をかけるうざい存在だと身をもって学びました。

 

 

自称「変人」にうざいと感じたエピソード4. 変人至上主義者

侍のまねをする外国人

 

私は留学経験があるのですが、留学先で出会った日本人学生が「変人至上主義」とも言える思想をもっていました。

「凡人とは違う」という部分に誇りをもち自分を特別視する、早い話が「勘違いナルシスト」です。

 

「自分は日本に収まらない才能があるが、日本は天才や変人を認めない。だから日本を飛び出した」が彼の決まり文句でした。

どんな才能があるのか、なぜそれが日本で活かせないのかはわかりませんでした。

 

どうやら彼は英語もロクにできないまま、お金の力で留学を果たしたようでした。

一定以下の語学力と判断され、一番ランクの低いクラスに在籍を命じられた彼は、すぐに授業についていけなくなったようで、大学では見かけなくなりました。

 

たまに見かけると「ここでも俺の才能は活かせない」「世界は俺には狭すぎる」「お前ら凡人は学校に通わないといけなくて大変だな」と、真面目な学生たちをバカにする始末です。

こうなると彼は、一般人を凡人と見下すだけの単なる自称「変人」です。

とにかく非常にうざい存在で、同じ留学生全員からうざそうにあしらわれていました。

 

まとめ

変人とは、奇行をおこなったときや、他人に迷惑をかけたときの免罪符ではありません。

また、天才の言い換え語でもありません。

個性は重要ですが、個性を求めて変人を自称するのは、どう考えてもおかしいと、数々の経験を踏まえて痛感しております。