相手がうつ病だと知ってて結婚して良かったこと5つ、良くなかったこと3つ

手をつないでいるカップル

32歳男性。IT系の会社員。29歳の時に出会ったうつ病の女性と、31歳の時に結婚。いまなお治療中で、週に1度、妻に付き添って病院へ通院中。休日は夫婦揃って外出することが多い。趣味はアウトドアとカラオケとアニメ鑑賞。

 

 

相手がうつ病だと知ってて結婚して良かったこと5つ

相手がうつ病だと知ってて結婚して良かったこと1.2人の時間が多くとれるので夫婦の絆が深まる

仲良しのカップル

 

うつ病というのは一種の病気です。

病気なので看病が必要になります。

 

具体的には、発作的に落ち込んだり泣き出したりしたときに、背中をさすってやったり、話を聞いてあげたりすることです。

しかし、背中をさすってやることで、必然的にスキンシップの時間がふえます。

 

また、話を聞いてあげることで、コミュニケーションの時間がふえます。

お互い、感情的にぶつかり合うことも多いのですが、喧嘩したとしても、また看病しなければいけないので、かならず仲直りできます。

こうして夫婦の絆がどんどん深まっていきます。

 

相手がうつ病だと知ってて結婚して良かったこと2.周りがサポートしてくれるので人の温かさを感じられる

支援

 

相手がうつ病であるということは、できる限りまわりに打ち明けた方がいいでしょう。

なぜかというと、必ずサポートしてくれる人がいるからです。

 

うつ病はとてもネガティブな感情をともなうので、ひとりで抱え込んでしまうと自分まで病んでしまいそうになります。

そんなときに周囲の人たちのサポートはとても心強いです。

 

私は趣味の友人や会社の同僚にも、妻がうつ病であることを打ち明けています。

最初は秘密にしていましたが、ひとりで抱え込むのがたえられなくなったためです。

 

打ち明けられた友人や同僚たちの反応は2通りあります。

ひとつは心配して応援してくれるパターンです。

 

そしてもうひとつは、めんどくさがって離れていくパターンです。

でも割合としては応援してくれる人の方が多いです。

 

私はこのカミングアウトのおかげで、「本当に大切な友人や仲間」と、「上辺だけの付き合いしかできない人」とを区別することができました。

私を食事に誘いだしてくれたり、私の仕事を手伝ってくれたりする人はたくさんいました。

私はこうした体験を通じて、人の温かさを感じました。

 

相手がうつ病だと知ってて結婚して良かったこと3.相手の両親との信頼関係が深まる

仲良しの家族

 

相手の両親からしたら、うつ病である自分の娘をもらってくれるというのは、ありがたいことでもあり、不安なことでもあるでしょう。

でも、うつ病であることを理解したうえで結婚したという事実が、それだけで信頼をえるひとつの要因になります。

 

このように、相手の両親の信頼を獲得した時点からのスタートとなるので、相手の両親との関係は良好です。

当然、相手の両親とも協力して病気とたたかっていかなければならないため、日々のやり取りも必然的に多くなります。

 

その結果、一緒にたたかっている感じが生まれ、信頼関係が深まります。

相手の両親と良好な関係を築けることは、結婚生活において、ひとつの大事な要素だと思います。

病気がそれを後押ししてくれています。

 

相手がうつ病だと知ってて結婚して良かったこと4.制度に対する理解が深まり周りをサポートできる

さまざまな制度

 

うつ病で働けなくなると、休職する人も多いです。

私の妻も例外ではなく、結婚してすぐ、勤めていた会社を休職しました。

しばらくは残っていた有給を消化するのでお給料が入ってきますが、それもすぐになくなります。

 

お金に困った私たちは、ここで色々な制度を調べました。

とくに役に立ったのは、傷病手当金というものです。

これは健康保険から給与の3分の2が保証される制度です。

 

また自立支援制度というのもあり、これを使うと医療費の負担が軽減されます。

 

私の周りには、精神的に病んでいる人が数人います。

彼ら、彼女らに対して、休職してしまったときに、どのように食べていけばいいのか、をアドバイスできることは意味のあることです。

闘病生活の先輩としてアドバイスすることで、とても感謝されています。

 

相手がうつ病だと知ってて結婚して良かったこと5.うつ病など弱者への理解が深まる

お互いの理解

 

私はベンチャー起業に勤めていたので、妻と出会うまではイケイケどんどんな人間でした。

弱肉強食が当たり前で、この競争社会で脱落する人は努力の足りていない人だと考えていました。

 

ところが妻と出会い、そして結婚したことで、家庭としては私も弱者の仲間入りをしました。

弱者になってはじめて見えてくる世界がありました。

本人の責任ではなく、脱落してしまった人がたくさんいることを学びました。

 

弱者への理解が深まったことで、他人に対して優しくなれました。

 

 

相手がうつ病だと知ってて結婚して良くなかったこと3つ

相手がうつ病だと知ってて結婚して良くなかったこと1.お金がないのにお金がかかる

お金

 

傷病手当金が入ってくるとはいえ、休職前と比べれば収入は減ってしまいます。

そのうえで、治療のための医療費がかかってしまうので、金銭的にはどうしてもきびしくなります。

 

妻は週に1度、診察とカウンセリングを受けています。

診察については保険で負担が軽くなるものの、カウンセリングについてはそのような補助がありません。

 

しかし認知行動療法という、うつ病の治療をおこなうにはカウンセリングを定期的に受けなければいけません。

また抗うつ薬や睡眠薬は比較的高いお薬です。

このため妻の場合は医療費として毎月約2万5千円の費用がかかっています。

 

相手がうつ病だと知ってて結婚して良くなかったこと2.会社や同僚への説得が大変

説得している男性

 

うつ病の妻を看病するためには会社の理解も必要になります。

なぜなら発作が起こってしまったら、きゅうきょ出社できない、あるいはきゅうきょ早退しなければいけない、という場面があるからです。

 

このような突発的な事態に対応するためには、まずはうつ病に対して理解してもらなければなりません。

また、きゅうきょ穴をあけてしまっても、対応できる体制を作らなければいけません。

 

しかしこうした説得を半年間行った結果、今では在宅勤務が認められ、常に妻の側で仕事することが可能になりました。

しかしこの状態まで説得するのはとても大変な作業でした。

 

相手がうつ病だと知ってて結婚して良くなかったこと3.生活が不規則になる

不安定

 

うつ病の発作は突然やってきます。

就寝前に発作がやってくると、朝まで看病しなければならないこともあります。

こうした事態が重なると、睡眠時間がきょくたんに少なくなったり、生活習慣が乱れたりしてしまいます。

 

その結果、十分な休息がとれず、体調を崩してしまうこともあります。

また眠気に襲われて仕事に支障が出てくる場合もあります。

介護や子育てと同じで、体力のいる生活を強いられます。

 

まとめ

この通り、うつ病の相手と結婚することは、もちろん辛いこともたくさんありますが、幸せなこともあることをしっていただけたでしょうか。

病気でなければ気づけなかったことや、病気でなければ構築できなかったキズナもあり、とても幸せな人生を送っています。