発達障害の子を持つ私がママ友関係で苦労した4つのこと

どん底にいる人間

34歳女性。3児の母であり、長男が4歳の時に発達障害の診断を受け、療育フォロー中。息子の生活のフォローも兼ねて退職し、現在は主婦解いて子育てに専念している。息子は知能・運動機能などは正常範囲の成長であり、社会性という範囲で障害の症状が著しくある。

 

 

発達障害の子を持つ私がママ友関係で苦労したこと1.子どもの障害についてママ友に話すべきか

ママ友の会

 

発達障害と一言で言ってもその程度はさまざまです。

最近では発達障害という病気の認識も高まり、診断がつく子どもたちもふえています。

息子の場合も知能や運動機能は正常範囲のため、一見診断がついているようには見えませんが、社会性の発達がいちじるしく障害されており、広汎性発達障害という診断がついています。

 

この子どもの発達障害についてですが、ママ友との関係を保つうえでかなり悩みの1つとなります。

いくら世間に知れ渡ってきたとはいえ、実際に発達障害の子をもつ親や親族、近い友人、医療者や教職者などの知識がある人などでなければ、どのような症状なのかを知ることはすくないのです。

そして間違った認識をされていることがとても多いのが実情なのです。

 

子どもたちの間やママ友間でのトラブルを軽減するためにも、ママ友に「子どもの発達障害のことを話して理解してほしい」と思い打ちあけたことがあります。

もちろん、話したことで理解してくれるママ友もたくさんいます。

しかし、それまで仲良くしてきたはずなのに、急に距離を置かれるママ友もいるのです。

 

まして、ママ友間の噂の伝達スピードは恐怖を感じるくらい速く、それに負荷をかけて根も葉もないことまで付け加えられ広まっていくのです。

息子が、やったこともないトラブルを起こしたと噂されるだけでも傷つきました。

 

また今まで仲良くさせていただいていたママ友がいました。

しかし陰では「あの子は病気なの。乱暴する病気だから一緒に遊んじゃだめよ」と自分の子に話していたということを聞いたときは、さすがに涙がでました。

 

親である私がママ友になにも言わなければ、「ちょっと個性があるな、手がかかるときがあるな」という認識はされるかもしれません。

「遊んではダメ」などと息子が仲間外れにされるようなことを、言われることもなかったかもしれません。

しかし、話したことで、親身になってくれたり、一緒に子どもへの関わり方を考えてくれたり、発達障害に関心をもって接してくれるママ友もいます。

 

このように、息子のことを話すことでママ友によってはよりよい関係になることも、関係が悪化することもあるのです。

だからこそ話すべきかどうか迷い、悩んでしまうのです。

 

発達障害の子を持つ私がママ友関係で苦労したこと2.集団行動ができずに困らせてしまう

集団行動

 

発達障害の子は自分のルールがあったり、ダメということを我慢できなかったり、一度乱れてしまうとも持ち直すことに時間がかかってしまうことがあります。

息子の場合も人の気持ちを考えたり、相手に合わせたりすることが難しいという症状があります。

そのために集団行動をするときに、相手に気をつかわせてしまうことが多々あります。

 

学生のときからの友人で、今はお互いに子どももいて息子の障害のことも話していて。

それでも変わらずママ友もかねていて、友人関係を続けている人たち数人と子連れで旅行したときの話です。

 

旅行といういつもと違う場面のため、息子が落ち着かなくなることが目に見えてわかりました。

事前に「こんな症状がでるかも」などと話していました。

しかし、けねんしていた通り症状が出てしまいました。

 

息子が「皆と違うことをしたい」と旅館や牧場でおおさわぎ。

「ご飯を食べるときは静かにする時間だよ」と友人たちからも話してもまったく落ち着くことができず。

あれこれダメということをしたりと本当にひどい状態でした。

 

友人たちが独り身であったなら、息子に合わせてくれて落ち着くこともできたかもしれません。

しかし、友人たちも今は子連れであり、中にはまだ赤ちゃんの子を連れている友人も。

自分たちの子も見なくてはいけないし、すべてに合わせてもらえるはずもなく、困った顔をされてしまいました。

 

結局、私と息子だけクールダウンのために皆とは別行動をとることになり、せっかくの旅行も自分だけ違うことをして、むなしい思いをしたことがあります。

あとから、「もっと息子さんのことに配慮して旅行のスケジュールとか組めばよかったね」と言ってくれました。

それで、まだ気持ちは救われました。

 

それでも、本当に親しくしている友人たちも困らせてしまった、ということが悲しかったです。

休日遊ぶだけでも、同じように集団行動がとれず困らせてしまうことがあるので、それでも変わらず接してくれるうれしさの反面、申し訳ない気持ちになってしまいます。

 

 

発達障害の子を持つ私がママ友関係で苦労したこと3.「親のしつけの問題じゃない?」と言われる

歯磨きをする親子

 

多種多様な症状をていする病気なので、しっかりと正しい認識をされないことも多い発達障害。

それゆえに言われることの多い「親のしつけの問題じゃないの?」という一言。

 

ダメという認識はあっても、「やりたい!触りたい!という衝動性が優ってしまうとやめられないのが障害の一つなんだ」と話しても、「それって障害じゃなくてしつけの問題だよ。ちゃんと話して聞かせればわかるよ。」「まだ小さいからじゃない?年齢が上がればわかってやらなくなるよ。」と言われてしまうことがなんどもあります。

 

発達障害はそうではないのです。

確かに年齢が上がればその対処法を本人自身が学び、衝動性をコントロールできるようにもなってきます。

なんども周囲が繰り返し伝えて訓練することですこしずつ理解をしめしていき、衝動性を我慢したりすることもできるようになります。

 

しかし決して、しつけの問題ではないのです。

なんど言って変わるものでも、理解できるようになることでもないのです。

 

間違った発達障害の認識のせいなのは充分わかっています。

ママ友も「障害ととらえないでしつけの範囲だから大丈夫だよ」という意味の善意で話してくれていることもわかります。

でも、そのなにげない一言で、どれだけ傷ついているか、「しつけでなんとかなるならこんなに苦労はしていない」と思ってしまいます。

 

発達障害の子を持つ私がママ友関係で苦労したこと4.「普通じゃないから仕方ない」と言われる

泣いている女の子

 

これは仲良くしてくれているママ友からも、距離を置かれたママ友、どちらの場合からも言われたことのある言葉です。

 

なにか息子がトラブルを起こしたとき。

前者は慰めの気持ちから「病気なんだから仕方がないよ、悪くないよ」という意味で言われました。

後者は「ふつうのお子さんじゃないからそんなに乱暴でトラブルを起こすんですよね、子どもに近寄らないで下さい、そういう施設に行ったらどうですか?」というような言葉で言われました。

 

どちらの場合も、そうとうこの一言でショックを受けました。

確かに病気という時点で普通ではないのかもしれません。

でもふつうってなにをもってそう決めるのでしょう、障害がある息子はふつうではないのでしょうか。

 

私にとっては、ほかの家庭と同じようにかけがえのない大事な息子。

愛情も同じように注いでいますし、私たち両親にとってはふつうの息子です。

 

ふつうじゃないという認識ではなく、一緒に考えて協力してくれたり、すこしでも理解しようとしてくれつつ、自分の子どもと同じように接してくれることが、ママ友に望んでいることなのです。

 

まとめ

発達障害児をもつ親にとって辛いことや苦労することは多くあり、これはその一部でしかありません。

ママ友の中には理解してくれる人も多く、その存在に救われることもあります。

 

その反面、じつは、なにげないことに悩み傷ついていたりします。

発達障害について正しい認識がされれば、すこしは減ってくることかなと思っています。