夫と結婚して21年目の主婦。夫と暮らすことで、いろんな体験をする。夫側の家族の不幸に動揺しながらも、それでも懸命に生きる親戚たちへの尊敬の念を感じる。生きるということは、たくさんの悲しみ、苦しみを味わうものだと思い知る。
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私と夫と、夫の親族たちとの波乱エピソード1.夫との生活と義姉
私の夫は仕事熱心で、どんな仕事にも真面目に取り組む人です。
私と結婚したときに、今までやっていた仕事を辞め、新しい仕事をはじめました。
それは、昼間の仕事ではなく、夜間の仕事でした。
昼間に工場でつくられたおでんを、夜間に配送する仕事です。
なん度か仕事について行ったことがありますが、重い箱をいくつも背中に積みながら、配達をするのは大変な仕事です。
多いときは、一晩で400キロも走ります。
夜間の運転は危険で、なん度ももらい事故を起こしたりして、冬になると腰の痛みがひどくなると言ってました。
昼夜逆転の仕事をしていましたから、昼間寝ている夫を起こさないように、注意を払わなくてはなりませんでした。
その仕事をはじめたころ、夫のお姉さんが急に家からいなくなったんです。
私には具体的なことは、教えてくれませんでした。
夫にたずねると、「引っ越しをした」と、言うのみでした。
それ以上突っ込んで聞けず、子育ても忙しかったため、お義姉さんのことは話題にならなかったのです。
私と夫と、夫の親族たちとの波乱エピソード2.お義姉さんが駆け落ちをした
そして3年たったころ、お義姉さんから連絡が入ったのです。
場所は、以前住んでいた所から、相当遠い場所でした。
お義姉さんは不倫をし、家族を残して駆け落ちしていたのです。
相手のかたもまた、家族を残したままでした。
とても優しく気配りもでき、家族にもしたわれ、奉仕活動にもよく参加していたお義姉さん。
到底、信じられるものではありませんでした。
しかし、事実だったのです。
居場所があかるみにされ、お義姉さんが我が家にも、相手のかたと一緒に来られました。
私は、正直複雑。
その間のお義姉さんの気持ちなど、知るよしもなく。
残された旦那さんや、子どもたちの気持ちを考えると、生理的にも受け付けることができませんでした。
私と夫と、夫の親族たちとの波乱エピソード3.元旦那からの復讐劇
お義姉さんが帰ってきたことで、元旦那さんからの復讐がはじまりました。
離婚はもちろんのこと、裁判に訴えてきたんです。
当時、私たちが住んでいた家は、お義姉さんの名義でした。
夫は、友人に連帯保証人にされた過去から、家を持つことができなかったんです。
まさか、その家を奪い取ろうとしたのです。
私は結婚していくらもたってなく、その家を奪われたら行く場所がありません。
夫の苦悩もはじまりました。
予想を超えた展開に、私も心身ともに疲れ果てていました。
名義はお義姉さんでも、税金などは我が家が支払っていたので、どうにか家を奪われずにすんだんです。
裁判のため、昼間寝る時間を削っていたため、夫はストレスで皮膚アレルギーになってしまいました。
私もその様子を見ながら、おどおどするしかなく、なんの手助けもできませんでした。
私と夫と、夫の親族たちとの波乱エピソード4.夫が職を失う
ですが、まだ完全解決ではありませんでした。
元旦那さんの弟さんと、一緒に入社したおでんの会社では、弟さんから夫へのいじめが待っていました。
会社を追われ、自分の車を買って配送していたのですが、その車を売らなければ給料を渡さないと言われたのです。
喧嘩をして訴えたようですが、お義姉さんのことが原因で、会社も辞めるしかありませんでした。
幼い子どもがいるというのに、職を失った夫は、机にうつぶせになり泣いていました。
夫と私たちは、お義姉さんの犠牲になったのです。
こんなことが起こるとは、想像すらできませんでした。
怒りをぶつける相手はいても、なにも言うことのできない悔しさ。
夫を慰めることもできない、私でした。
夫は、運転が上手なので、タクシーの運転手をやることになりました。
しかし、給料も低く長くは続けられなかったのです。
私と夫と、夫の親族たちとの波乱エピソード5.ペンキ塗りの仕事を開始
お義姉さんは、駆け落ちしている間に、ペンキ塗りの仕事をしていました。
相手のかたとは内縁関係にありますが、ふたりでお店を借りて3年仕事をしていました。
ある日、夫に技術を教えたいと申し出てくれたんです。
昼間だけ働ける、ペンキ塗りで働くことに決めたのです。
お義姉さんの住んでいる場所に引っ越しを決心し、私と子どもたちも一緒に行くことになりました。
それがまた、新たな不幸のはじまりとは、予想していませんでした。
お店をかまえて、ペンキを販売し工事も請けおう仕事なので、朝早くからお店に出なければなりません。
子どもの面倒を見ながら、一日中お客さんが来れば応対し、ご飯もつくります。
慣れない仕事に、夫は疲弊していましたから、私の不手際やすれ違いなどに敏感に反応し、怒鳴ることが多くなりました。
私は私で、お店と家を往復するだけの暮らしで、友人をつくることもできずに孤立していきました。
お客さんからの不払いもたまり、夫はストレスを常に抱えていて、いつ爆発するかわからない状態だったんです。
私と夫と、夫の親族たちとの波乱エピソード6.夫と別居へ
すぐとなりにお義姉さんの住まいがあり、ある日、お義姉さんから衝撃な言葉を聞きました。
「女の子は、強姦されないように気を付けなさい」と、言うのです。
まだ幼稚園、小学校一年生ですよ。
これ、内縁の夫のことなのです。
仕事をはじめて3か月で、すでに私は心身ともに限界に達していました。
もともと、鬱の素質を持っていて、不眠がなん年も続いてた私は精神科を受診しました。
薬を処方してもらって、はじめてぐっすり眠ることができたんです。
しかし、夫にとっては仕事に行けず、家でなまけているとしか見えなかったようです。
3年半がんばりました。
しかし、途中で実家に帰り離婚も考えました。
でも、経済的に自立できない私は、別居という選択に。
夫もまた、家庭生活と仕事の重圧で苦しんでいました。
別れたその日は、心からほっとしました。
酒癖の悪かった、夫からの攻撃を受けなくてもすむからです。
私と夫と、夫の親族たちとの波乱エピソード7.夫の兄が亡くなる
お義母さんには、別居していることをしばらく、知らせることができずにいました。
夫のお兄さんは、その次の年に、自ら命を絶ち亡くなりました。
お兄さんの境遇を思うと、泣けて仕方がありませんでした。
その2年後には、すぐ上のお兄さんも他界します。
そして、同じ年に一番上のお姉さんも、相次いで亡くなりました。
いつまでも続く不幸に、私はぼうぜんとするしか、ありませんでした。
なぜ、こんなにも夫の家系は不幸なのか、3人も自ら命を絶ち亡くなっているというのです。
皆、優しく、いい人たちです。
一生懸命、生きています。
私も、似たような運命を持っているため、引き寄せられて結婚したのかもしれません。
夫の家族の不幸は、私には衝撃そのものでした。
たくさんの悲しみを抱えながら、それでも生きていかなければならない現実を恨みます。
まとめ
夫とは別居状態ですが、離れているために攻撃されることがなく、今はある程度の距離感で良好を保っています。
夫には、かつて虐待を受けてきましたが、家族が不幸だったぶん、幸せに生きてほしいと思います。
夫個人の人生が、幸せなものになることを望んでいます。