病気(パニック障害)のせいで辛かった4つのこと

辛い女性

41歳の女性、事務職。夫と暮らしています。2009年にパニック障害を発症し、その後に強迫性障害があることも判明。パニック障害による投薬は6年。現在は医師と相談のうえで投薬はせず、月に1回の通院。犬と遊んだり、映画を見たり、文章を書いたりするのが趣味。

 

 

パニック障害のせいで辛かったこと1.乗り物や渋滞が怖い

車の渋滞

 

最初に体の異変を感じたのは、車の運転中、信号待ちをしているときでした。

その日は冬の寒い日で、道路は凍結していましたが、いつもの通勤ルートです。

 

突然、「恐怖」を感じました。

よくわからないのですが、言葉に出来ないほどの恐怖。それだけです。

 

冷汗が出て、動悸がして、体と心が連動していないような変な感覚でした。

その「恐怖」は、短い時間だったと思いますが、感覚的にはとても長く感じました。

 

やがて信号が青に変わり、車を発進させると、状態はうそのように落ち着きました。

しかし、それ以降は、ひとりで運転していると頻繁にその症状が現れるようになったのです。

 

とくに症状のひどいときは、渋滞をしているときと、道が凍結しているときでした。

明らかに違う、尋常ではない「恐怖」が私を襲います。

 

その頻度はどんどんと増えてきました。

そのため、心療内科を受診したところ、パニック障害と診断されました。

 

薬は、毎日飲むものと、発作用の頓服も処方されました。

通院を開始しても、しばらくは発作が起こり、通勤もつらい状態でした。

 

最も辛かったのは、高速道路を運転しているときでした。

普通に走っているつもりが、突然不安が襲い、動悸が止まらなくなります。

 

ですので、薬の他にもいろいろなことを試しました。

窓を開けて運転する、歌ってみる、お菓子を食べみる、煙草を吸う、など思いつく限りのことをしました。

 

しかし、とくに効果はなし。

一般道なら、車を止めて休憩すれば落ちついてきますが、高速道路では簡単には車を止めることが出来ません。

 

結局、パニック障害と診断されてから高速道路に乗ったのは一度だけ。

今でも、高速道路を運転することは出来ません。

 

パニック障害のせいで辛かったこと2.周囲の理解が得られにくい

理解されない人

 

風邪ならば、鼻水や咳、熱が出ます。

怪我ならば、血が出たり腫れたりします。

 

怪我や病気のすべてが、見た目でわかるわけではありません。

パニック障害は、発症前とあとで、見た目に変化が出ないのです。

 

発作を起こし、恐怖に襲われている最中ですら、他人からはわかりづらいです。

実際に、発作を起こしたときの私を家族が見ていたことがあります。

「顔色は悪く、少し様子が違うくらいで、言われなければわからなかった」とのことでした。

 

息苦しさや動悸、めまいなど症状はありますが、周りからすると少し顔色が悪くなっただけのようです。

とくに、高齢の母親には、そんな病気自体が理解できないようでした。

 

ときには「面倒くさいだけで、本当は怠け心が原因なのだろう」と言われたこともあります。

職場の上司にも説明はしましたが、よく理解できていない表情でした。

 

最近でこそ、テレビなどでパニック障害を取り上げる機会も増えました。

しかし、私が発症したころは、名前さえ聞いたことがないような時代。

家族には何度も丁寧に説明しましたが、なかなか理解をえられず、心療内科に通うのも反対されたほどでした。

 

 

パニック障害のせいで辛かったこと3.行けない場所があったこと

苦手な行列

 

パニック障害の場合、苦手とするものや症状には個人差があります。

私が恐怖を強く感じたのは、車などの乗り物の中にいるときの渋滞や凍結、ATMやスーパーのレジの行列や、美容院などの椅子のように逃げられない場所でした。

 

発症以降は、ひとりで高速道路や有料道路を使うことができなくなりました。

また、美容院なども、しばらく行くことが出来ませんでした。

 

仕方がないので、24時間営業のスーパーやコンビニへ深夜買い物に行くようにしました。

深夜なら、行列になることはほとんどないからです。

 

また、ATMも手数料はかかりますが、コンビニや遅い時間に利用するようにしました。

美容院ばかりは、深夜というわけに行かず、しばらくは髪を切ることが出来ませんでした。

 

腰よりも長く伸びてしまい、手入れも大変だったのをよく覚えています。

 

パニック障害のせいで辛かったこと4.情緒不安定になる

情緒不安なひと

 

家族も私の症状を理解出来ずに、苦しみましたが、私自身も辛い毎日でした。

怖さを説明しようとして、発作を起こしてしまったこともありました。

 

自分自身をコントロールできないことに苛立ったり、悲しかったりもしました。

安定剤を飲み始めて、少し太ってしまったことにも戸惑っていました。

 

担当医によると、私が治療を開始したのは、だいぶ早期だったようです。

そのため、症状としては、他の患者さんよりも軽かったのです。

 

それでも、思うように薬の効果が出なかった最初のうちは、情緒不安定な状態でした。

薬を飲み始めてから2か月ほどで、発作は落ち着つきましたが、それまでは不安感ばかりでした。

 

私の場合は、予期不安という症状が強く、克服するのには時間がかかりました。

2009年に発症してから症状がかなり落ち着いくまでには、6年はかかりました。

 

まとめ

今でも、渋滞や凍結は苦手ですし、高速道路の運転は出来ません。

しかし、以前よりは楽になったと感じています。

 

見た目にはわかりづらい病気のため、周囲の理解を得られないのが、何より辛かったです。