性格の歪みを治すことに成功したエピソード4編

ガッツポーズをとる女性

30歳女性、商社にOLとして勤務。

性格の歪みは、一人っ子でわがまま放題な、幼少期を過ごして形成された。

社会に出て、性格の歪みを指摘してくれた人との出会いのおかげで、今の自分があると実感している。

 

趣味は、ショッピングと映画鑑賞。

 

 

歪んだ性格を治すことができたエピソード1.歪んだ幼少期

独りぼっちの少女

 

一人っ子で、わがまま放題に育ってしまった私。

そういう家庭環境もあり、「自分の思うように、ことが進むのが当たり前」という思いを常に持っていました。

そんな私は、自分の思うようにいかない事柄があると、ひどいことをしていたのです。

 

小学校低学年のとき、お友だちがとっても可愛いハンカチを持っていました。

「自分も使ってみたい」と思った私は、「〇〇ちゃんハンカチ貸してほしいな」とお願いしたのです。

 

でもお友だちは、「お母さんからもらったお気に入りだから、貸せない」と、頑なに断ってきました。

「別に、ハンカチを少しくらい貸したって、減るもんじゃないのに」と、イラつきながら友だちにしつこくお願い。

 

すると、お友だちはしぶしぶ、私にハンカチを貸してくれました。

そして私はなにを思ったのか、そのハンカチをなんと、近くの水たまりに投げたのです。

 

「○○(私)ちゃんなんてことするの?!」と声を荒げる友だち。

水たまりで濡れて汚くなってしまったハンカチを拾いあげて、その場を立ち去っていきました。

私は心のなかで、「だって、すぐに貸してくれないから、こうなるんだよ」と思い、少しも悪びれる様子はありません。

 

そんなわがままで満ちた、歪んだ性格は、成人しても治ることはありませんでした。

 

歪んだ性格を治すことができたエピソード2.自分はなにをしても許されると思っていた

中学での恋愛

 

学生時代のときに、A君という同級生と付き合っていたことがあります。

私を常に、大切にしてくれていたA君。

そのなのに、私はいつも合コンへ行ったり、男の子と二人で遊んだりなど、フラフラしている状態でした。

 

というのも、私は自分で、こんなふうに思い込んでいたのです。

「どんなことをしても、A君は私だけを好きでいてくれる」「A君は、私が悪いことをしても、文句も言わない」と。

 

この不思議な自信は、小さいときからどんなわがままといっても、大人に聞き入れてもらっていた環境が原因です。

なにか自分に不都合があっても、大人のせいにしていたから、「自分は、なにをしても許される」という、漠然とした自信があったと思います。

 

しかし、そんな自信がもろくも崩れ去る事件がありました。

私一筋だと思っていたA君が、なんと浮気をしてしまったのです。

 

「恋愛感情はなく、体だけの関係だった」と、A君からは聞きました。

しかし、「A君が私を裏切ることなんて、あるわけない」と思っていたので、かなりショックを受けた私。

 

そして、A君と共通の友だちに「浮気するA君なんて、サイテーだよ」と、文句を言ったのです。

すると、逆に責められてしまいました。

「言わせてもらうけど、○○(私)ちゃんってほかの男と遊んだりしてたよね。A君を責めることはできないんじゃない? あいつかわいそうだったよ」と。

 

普通ならここで、「自分も悪かった」と思うもの。

ですが、歪んでいる私は逆切れしてしまい、即効A君に「フラフラ浮気する男はサイテーだから、別れよう」と言ったのです。

 

自分がしていたことは忘れて、ただA君をせめて別れることに。

しかも、周囲にA君のことを「あいつ見た目がイマイチなくせに、イキがっているだけの男だよ」と、悪い噂まで流したのです。

 

今考えると、恥ずかしい思いになります。

「自分がしていることを棚にあげて、相手だけを責めて、悪い噂まで流すなんて、なんてわがままな性格の女なのだろう」と。

 

 

歪んだ性格を治すことができたエピソード3.性格の歪みをはじめて指摘されて、大ショック

怒る男性

 

そんな性格が歪みまくりの私が、自分の性格をかえりみたきっかけは、入社して1年目の上司からの言葉でした。

ある日、上司から呼び出されて、いきなり「俺、実は末期がんなんだ」と言ってきたのです。

 

私はびっくりしながらも「え! そうなんですね。大丈夫ですか?」と声をかけました。

すると、上司は「君は人のことをなんにも見ていないんだね」と言ってきたのです。

 

続けて、上司はこう言います。

「がんだなんて嘘に決まっているよ。いつも見ている人なら、『そんなの違うでしょ』って笑い飛ばすくらいできるでしょ」と。

その表情はどこか寂しげで、見下したようなもので、私は驚くだけでした。

 

さらに「前から思っていたけれど、君は自己中心的な面があるから、治したほうがいいよ」とも言ってきた上司。

つまり、上司は私にワザと嘘をついて、私の出方を見てきたのです。

この上司の言葉には、脳天直撃の衝撃を受け、ショックで涙が出てしまいました。

 

たしかに、仕事の書類の納期がギリギリだったり、言われたことを何度も聞く癖があった私。

というのも、「私なら、何回人に聞いても許される」、「期日ギリギリでも許してもらえる」と、なぜか特別な人間だと思っていたのです。

 

もちろん、それでも悪びれることはありません。

「できないのは、上司の指導が悪いから」とすら、思っていました。

 

それから私は、「今の自己中心的で、歪んだ性格のままではいけない」と考えて、性格の歪みを治すことに決めたのです。

 

歪んだ性格を治すことができたエピソード4.歪んだ性格を治す、努力の日々

喜ぶ女性

 

上司の言葉をきっかけに、私は自分の性格を治すようにしました。

 

まず職場では、「この仕事は私だけのものでない、私がミスすると、誰かに必ず迷惑がかかる」ということを念頭に行動するように。

とにかく、自分以外の人のことを考えるようにしたのです。

 

そして、なるべく書類の納期より前に仕事を終えて、上司が余裕を持ってチェックできるように努力しました。

すると、気持ちの余裕もできたおかげか、仕事でのミスが減ってくるようになったのです。

 

私の歪んだ性格を指摘してくれた上司も、その後「最近、仕事頑張っているね!」と、徐々に評価してくれるように。

その上司に評価されたことが、私はとても嬉しかったのです。

 

プライベートで付き合っていた彼氏に対しては、「付き合ってあげている」というイメージをいつも持っていました。

しかし、「私が彼のことを好きで、付き合っている」という思いを持つように。

そうすると、自然と男遊びをしなくなりましたし、相手のことをもっと思いやれるようになりました。

 

以前ならば、「彼氏に、なにかしてもらって当たり前」と思っていた私。

ですが、徐々に「どんなことをすると、相手が喜んでくれるかな」という気持ちに変化していきました。

こうして私はわがままに満ちた歪んだ性格を治すことができたのです。

 

大人になって社会に出てから、自分の性格の歪みに気づくなんて、ちょっと遅かったかもしれません。

ですが、歪みにまず気づけたことと、治せた自分を誇りに思っています。

 

まとめ

性格の歪みは、自分で気づくことはなかなか難しいです。

このできごと以来、「指摘してくれる人との出会いが重要」だと、実体験からしみじみ思っています。