競馬依存で借金を負い窃盗で逮捕され刑務所に行ったエピソード5編

逮捕

33歳、男性、会社員。

普通の家庭に生まれ、大学までとくに問題なく育った私が、競馬に依存してしまったため、転落の人生を味わいます。

 

今は、競馬以外の趣味を探している最中です。

ピアノや水泳などを続けています。

 

 

借金を負い、窃盗で逮捕されたエピソード1.競馬で損して、お金がたまらず、減っていった

競馬

 

趣味として、競馬を楽しむ人もいますが、私は、「依存症」と呼ばれるくらい競馬にはまってしまいました。

「給料が入っては使う」ということを繰り返し、現在33歳ですが、貯金がありません。

 

おそらく、10,000,000円以上は競馬につぎ込んでいると思います。

それでもやめられません。

 

間違いなく、競馬をやっていなければ、貯金が今の何百倍にもなっていたでしょう。

毎月、生活費を差し引いて200,000円ほど、自由に使用できるお金があります。

しかし、それが数日の間に、競馬で負けて、なくなってしまうのです。

 

「貯金が、100,000円ちょっとしかないんですよ」

この前、会社に働きにきているアルバイトの子がこのように言っていました。

ですが、私には、その100,000円の貯金すらありません。

 

本当に、自分が情けなくなりました。

 

借金を負い、窃盗で逮捕されたエピソード2.競馬のために、借金をするように

借金

 

最初は、お金を儲けるために行っていたはずの競馬。

ですが、次第に、「競馬を行うために、お金をつくる」ということに、発想が変わってきてしまいます。

 

私は借金をしてまで、競馬を行うように。

その借金もつきると、周りの家族や友人に、お金を借りるようになりました。

 

「財布を失くした」、「事故にあった」、「冠婚葬祭で、急な出費があった」など……。

さまざまな嘘の理由を申し出て、お金を借りていたのです。

 

その結果、信用は一気になくなり、友だちの数も減っていきました。

そして、その嘘を皆が感じるようになり、誰もお金を貸してくれなくなったのです。

 

この嘘は、仕事にも影響しました。

競馬で大負けした翌日などは、やる気がでないので、仕事に行く気力もなくなります。

「体調を崩したので、休暇をもらう」という行為を、何度も繰り返すことに。

 

当然、営業成績もあがらず、社内での私の成績は低くなってしまいました。

 

借金を負い、窃盗で逮捕されたエピソード3.普通の感覚がなくなり、最低の人間に

窃盗

 

最終的に、金銭感覚がおかしくなってしまった私。

競馬を行うお金を維持するために、普段の生活は非常に質素になります。

衣食住は、最低限のものになりました。

 

しかし、競馬を行うと、50,000円、100,000円など、一気に使ってしまう性格に。

負けると腹を立て、家具や周りのものに当たりちらし、壁や家電なども、たくさん壊してしまいました。

 

また、誰もお金を貸してくれないので、競馬の資金がありません。

普通の感覚では、「もう競馬はやめよう」であったり、「次の給料日まで待とう」などの気持ちになると思います。

 

しかし、すぐにでも競馬をやりたかった私。

そんな私は、「物を盗んで、それを売って、競馬の資金をつくる」という、犯罪にまで手を染めてしまうことになるのです。

 

こうなってくると、常人の感覚というものはなくなってしまいます。

家のお金をくすねたり、大好きな祖母からもお金を要求するなど、本当に最低の人間に変わったのです。

 

 

借金を負い、窃盗で逮捕されたエピソード4.窃盗で刑務所に行った

逮捕

 

窃盗という、犯罪を行ってまで、競馬の資金をつくることをしていたので、いつかは逮捕ということになります。

数年前、私は窃盗の現行犯で逮捕されました。

 

そのときは、処分保留で釈放。

ですが、なんと、その数日後に再び窃盗をして、逮捕されるのです。

 

そのときは逃亡する際に、窃盗したお店の店員さんに、けがを負わせてしまいました。

そのため、傷害の罪もついて、刑務所に入ることに。

 

1年半ほどの懲役を受けました。

その間、もちろん競馬をすることはできません。

 

しかし、1年半競馬をしない生活を続けていると、精神が正常な状態に回復します。

毎日生活することが楽しくなり、勉強もするようになりました。

 

刑務所内で私は、簿記など、いくつかの資格を取得。

そのとき、改めて、「ギャンブルに依存されるということは、普通の生活ができなくなる」と感じました。

 

借金を負い、窃盗で逮捕されたエピソード5.自己破産しても、救われない

裁判所

 

刑務所から出所した私ですが、依存症は治っていませんでした。

数ヶ月の間は、我慢できていた私。

しかし、新しい職場が決まり、お金を持つようになると、再び競馬をするようになってしまったのです。

 

今度は、数百万単位で借金をし、それをすべて競馬で使い切ります。

約5,000,000円の借金です。

 

私は依存症が治らないことに絶望し、何度か、「死のう」と考えたこともありました。

しかし、家族のことを考えると、それもできなかったのです。

 

結局、司法書士の先生に、私の現状を相談し、自己破産をすることになりました。

免責がおりて、借金の返済はなくなりましたが、現状はなにも変わっていません。

なぜなら、今でも私は、競馬をやめることができていないからです。

 

どちらかというと、子どものころから、私は節約家で、お金に関して困ったことはありませんでした。

依存症という病気のおかげで、狂った歯車は、まだ正常に戻っていません。

ギャンブル依存症とは、本当に恐ろしい病気です。

 

まとめ

これまで挙げたように、「競馬を行ってよかったこと」ということは、思い返すと、1つもありません。

むしろ、ダメなことばかりです。

それでもやめられないのが、「依存する」ということ。

 

現在、私はこの依存から脱却するために、病院や自助グループに通いながら、なんとか頑張っています。

そこには、私と同じような体験をした人がたくさんいて、それが励みになっている私です。