29歳女性会社員。
「モテないキャラの私にも、ようやく春がきた」と思って、結婚した相手がいます。
しかし、「職に就いた」と思ったら、ケチをつけてすぐに辞めてしまう、無職のニート男でした。
「結婚して1年で一体、どれだけの期間働いていたのか」と思うほど。
「この人しかいない」と、ときめいて結婚したはずだったに。
まさか、ニートに変身するとは。
見出し
夫がニートになり離婚したエピソード1.出会いは葬儀
夫と出会ったのは、祖父の葬儀でした。
祖父の葬儀をとり行う葬儀社で働いていたのが、後に私の夫となる男性です。
偶然にも、私の2歳年下の弟と、中学時代の同級生でもありました。
モテないキャラの私にも春がきて、彼ができたのに、結局お別れをして、意気消沈しているときに祖父の死。
「悲しいことは重なるものだな」と、感じていたときでした。
夫とは弟と同級生、つまり私の後輩でもあり、夫の姉は私の同級生。
そんなつながりで、葬儀のあと、連絡を取り合うようになりました。
彼との別れと、祖父の死で落ち込む私を、いつも笑顔で支えてくれたのが夫。
一気に魅かれて、付き合って2ケ月で、なんと結婚することになったのです。
夫がニートになり離婚したエピソード2.義父母の言葉
元夫の姉が同級生ということもあり、義父母(元夫の両親)に結婚の話をするのもスムーズでした。
しかし、そのときに義父母に言われた言葉が、気にかかった私。
「こんな息子と結婚してくれるの。ありがとう。本当に大丈夫?」と言われたのです。
夫には若いころ、やんちゃな時期があったとのこと。
「だからこその言葉なのだろう」と、私は思っていました。
夫がニートになり離婚したエピソード3.新婚1ヶ月で、仕事を辞める
葬儀社の勤務をしていた夫。
夜勤もあり、大変な仕事ではありました。
結婚して1ヶ月が経ったある日、私が仕事から帰ると、夜勤のはずの夫が自宅に。
「あれ? 今日は夜勤じゃなかったの?」という私の問いに、なんと夫はこう答えたのです。
「あ、仕事。辞めてきた。やってらんねえよ」と。
一体どういうことなのか、はじめは分かりませんでした。
話を聞けば、お客様のクレームに腹が立ったのと、夜勤もしんどいので、即辞めたとのこと。
葬儀社なんだから、夜勤があるのは当たり前です。
それに、身内の死を前に悲しみにくれるお客様が、今ある状況に心が追い付かず、クレームを言うことだってありえるでしょう。
「そんなことで辞めちゃうのか」と驚きました。
しかも、夫が辞めた葬儀社は、義父も勤める葬儀社です。
簡単に辞めてしまって、「親の顔に泥を塗る」とは、まさにこのこと。
「せっかく、契約社員から正社員になれる時期だったのに」
飽きれて、なにも言えませんでした。
夫がニートになり離婚したエピソード4.次の仕事も即辞める
私が仕事に行っている間も、家ではゲームをしたり、ゲーセンへ行って、ふらついているニートの夫。
昼食代として置いておく1000円も、全部遊びに消えて、しまいには「1000円の昼食代では足りない」とまで言い出します。
口では就職活動にお金がいるという夫。
でも、我が家の家計を支えているのは結局、私の給料です。
そんな状態を見て、義母が夫に仕事を探してきました。
義姉(夫の姉)の旦那さんが勤務をしている、文具用品などを取り扱う工場です。
早速、働きはじめた夫。
でも、1ヶ月をすぎると、文句を言いだしたのです。
「工場なんてずっと同じ仕事ばかりでよ、つまんねえ」「給料だってよくないし。だるいんだよね」と。
「まさか、また辞める気なんじゃないのか」と思っていると、2ケ月働き給与をもらったら即辞めました。
なんだかんだ言って、仕事が続かない夫。
またしても、義姉の旦那さんのメンツをつぶしてしまいました。
夫がニートになり離婚したエピソード5.「おくりびと」を観て、葬儀屋がいいと言い出す
家やパチンコ屋で、ぶらぶら遊んでばかりいるニートの夫。
友人にもいろいろと仕事を紹介してもらいながらも、なにかとケチをつけて断る始末です。
そして就職活動もしていないくせに、突然こう言いだしました。
「『おくりびと(映画)』をDVDで観たら、『やっぱり、俺には葬儀屋しかない』って思ったんだ」
夫はそう言って、自宅から少し遠い葬儀屋で雇ってもらえることに。
「今度こそ、気持ちを入れ替えて、『おくりびと』のように働く」と、言い出した夫。
私は、「その言葉を信じてみよう」と思ったのです。
最初は「頑張っているな。この人はやっぱり、葬儀屋が一番向いているんだ」と思っていた私。
しかし、雲行きが怪しくなったのは、新たな葬儀屋で働きはじめて、2ヶ月が経過したところでした。
「職場が遠いんだよね」「雪の日とかどうしよう。やっぱりいい車ほしいよな」
「いい車って、自分自身に箔がつくっていうか、仕事にやる気がでてくるんだよな」
そう言って購入したのが、フォルクスワーゲンのトゥアレグ。
一体、いくらすると思っているのでしょう。
夫は「ローンで購入した」と言います。
なので、「この車があることで仕事を続ける気になるならば……」と、心のどこかで思ったのですが、それが甘かったのです。
夫がニートになり離婚したエピソード6.車を購入、仕事を辞めさせられる。衝撃の真実
夫は、購入した車に夢中になりました。
箔がついたからでしょうか。
仕事にやる気が出るどころか、車に夢中になり過ぎて、仕事を無断欠勤をするようになった夫。
結局、今度は仕事を辞めさせられてしまいました。
つまりはクビです。
もういい加減、嫌になってしまった私。
夫の両親と話をしました。
夫の両親は、こうなることがわかっていたようで……。
仕事が長続きしないということ、そして、今まで知らされていなかった真実を語られました。
私と結婚をするとき、夫は詐欺まがいのことをして。執行猶予中だったそうです。
「知らなかった……。この先も結局、仕事は続かないだろう。こんな人とは、早く見切りをつけたほうがいいはずだ」
私の両親はもちろん、弟、親友、みんなが別れることを勧めました。
「この人しかいない」と、ときめいた気持ちも消え去り、一気に離婚へ。
慰謝料などは、一切ありません。
まとめ
まさか、自分がバツイチになるとは思いもしませんでした。
なぜなら、「絶対に幸せになる」と思ってした結婚だったからです。
仕事が安定していることは、結婚生活の絶対条件といえます。
私が仕事をしていようと、いなかろうと、きっと夫はニートになっていたでしょう。
でも、「経験はきっと人生の糧になる」と教えてくれた、職場の先輩の言葉を胸に、頑張っていこうと思っています。