34歳男性。web系の自営業。
男子高校を卒業後、某地方国立大で念願の初彼女ができる。
しかしあまりにも女性への接し方が下手だったためすぐに破局。
卒業後に就職した会社で出会った同期に恋をし、半ば勢いで交際にいたるものの相手の整形が発覚して破局。
そのあとも女性運なく付き合ってはすぐに別れることを繰り返しています。趣味も女性にはあまり理解してもらえないプラモデル制作。
見出し
彼女に整形を告白されて別れに至ったエピソード1.出会い
彼女と出会ったのは大学を卒業後に入った某IT系企業でした。業界ではそれなりに名の通った企業で、同期は全部で80人近く。
同期のうち半数近くはプログラミング経験などなく、IT系に関連するような学部・専門学校卒でもなかったからか、入社後3ヶ月近くも新卒全員参加の研修があり、プログラミングのことを一から学ぶ教育体制になっていました。
3ヶ月も同じ会議室にあつまり研修を受けていれば、自然と仲が良いグループができ上がっていくものです。
彼女とも座席が近かったという程度の理由で話しはじめて、すぐに仲良くなりました。
初対面で挨拶をしたときにとても可愛い子だと感じ、しっかりと私の目を見て話しかけてくれるところに好感を持ちましたね。
彼女の目はパッチリとした二重でとても大きな瞳。
幸いなことにおたがいに一人暮らしをしている自宅の距離が近く、研修後は同じ路線を使って二人で帰るように。
当時彼女には大学時代から付き合っている彼氏がいて、彼女のノロケや愚痴を聞くことが帰り道の定番の話題でした。
彼女の性格はややクールな印象で、会話をするときに大げさに反応したり、大きな声を出したりすることはありません。
しかし、それでも私の話に静かに微笑んでくれるので、楽しいと感じてくれていることはわかりました。
そんな彼女に対して少しづつ私は惹かれていったのです。
彼女に整形を告白されて別れに至ったエピソード2.付き合うまで
ある日研修で帰りが遅くなった日に、彼女から「飲みに行かないか」と誘われました。
それまで二人で飲みに行ったことはなかったので、やや驚きましたが、すでに彼女のことを好きになりかけていた私は喜んで誘いに応じることに。
お酒が入り徐々に酔っていた彼女から、付き合っていた彼氏の浮気が発覚して別れることになったと打ち明けられました。
突然のことに言葉が出ずにいると、彼女が静かに泣きはじめてしまったのです。
彼女に惹かれてはいたものの略奪しようとまでは考えていなかった私ですが、そんな彼女をなくさめているうちに、徐々に「私が彼女を幸せにしてあげよう」という気持ちになりました。
一通り泣き、落ち着いた彼女に告白をしてその場でオッケー。
今考えれば別れた直後の女性に告白をするのは反則な気もしますが、奥手な私はそういう勢いがなくては、女性に告白することもできなかったと思います。
彼女に整形を告白されて別れに至ったエピソード3.違和感を感じたこと
勢いのように付き合うことになった私たちですが、それまに3ヶ月近くも一緒に帰って会話をしていたこともあり、おたがいのことはすでによく理解しているような状態でした。
おたがいの好きな食べ物、好きな場所、好きなテレビ番組までよく知っていて、「付き合ったばかりなのに、もうなん年も付き合ってるみたいだね」と言い合っては笑っていましたね。
付き合ってからは自然と彼女の家に泊まることも多くなります。
ある日、大学時代に彼女が入っていたテニスサークルのことを聞き、「今度テニスしにいこうか」、などと盛り上がっていました。
元カレが同じサークルだったことを思い出し、ふとわいた興味を抑えることができずに、「当時の写真などがあれば見せて欲しい」とお願いしたのです。
大学時代の写真はアルバムにまとめられていて、彼女が大学2年生から入っていたテニスサークルの写真を大量に見せてもらいました。
写真を見ながらも「どれが元カレなのかな?」などと思いながら、楽しそうな彼女と見知らぬ男性のツーショットに嫉妬のような気持ちを感じ、だらだらとページをめくる私。
アルバムを見終わってからふと気になり、「高校のときの写真はないの?」と訪ねてみました。
「高校の写真はないよ。それより前のもどこか行っちゃった」という彼女の言葉に不思議な感じが。
地方から上京したのであれば「実家に置いてある」などということはよくあると思いますが、彼女は実家のすぐ近くで一人暮らしをしています。
さらに、その言い方になにかそれ以上触れられたくないような、拒絶の意思を感じたからです。
その時点で「なにかおかしい」と思いましたが、「もしかしたら高校時代まではいじめられっ子であまり触れられたくないのかな」と思いそれ以上踏み込むことはやめました。
彼女に整形を告白されて別れに至ったエピソード4.整形発覚
それからも、おたがいに安らげる関係で彼女とは付き合っている関係に。
彼女といるときは外出するよりも家で穏やかに過ごすことが多く、当時の私は数年後には彼女と結婚する可能性も視野に入れていました。
ところが付き合ってから1年ほどたったある日、私の不用意な発言で彼女が整形していたことが判明します。
テレビを見ていると当時ブレイクしかけていたとあるアイドルグループが歌番組に出ていました。
私はあまりアイドルに興味がなく、うかつなことを言ってしまいます。
「このアイドルグループって整形している子が多いんだって」
振り返ってみれば、この話題がはじまってから彼女の反応は非常に薄かったですね。
しかし、なんとなく彼女が相手してくれないことで、むきになってしまい次々と整形に関する質問をしてしまいました。
「女の子って整形した芸能人見るとわかるんだよね?」「そんなに見た目が大事かな?」
そしてついに彼女の触れてはいけない部分にふれる言葉を無神経に言ってしまったのです。
「目がパッチリ二重な子って整形かと思っちゃうよね」
すると彼女は私を無視してトイレにこもってしまいました。
数十分たってもトイレから出てこない彼女に私は驚き、トイレの外から「どうしたの? 体調悪いの?」などと声をかけました。
やがてトイレから出てきた彼女の目は泣き跡ではれた状態に。
なにが彼女を泣かせてしまったのかまったくわからない私は、なんどもなんども彼女に理由を尋ねました。
理由がわからなければ謝ることもできません。
あまりにしつこく聞く私に、尋常じゃない量の涙を流していた彼女がついに打ち明けました。
「私整形してるの。目も鼻も全部つくり物」
突然の告白に私は頭が真っ白になりました。
必死に彼女に対してフォローするような言葉を思い浮かべますが、言葉が出ません。
「整形なんか大したことじゃない」
「私が知っている彼女は本当の彼女ではなかったのか、騙されていたのか」
「昔の写真がないのは整形したからか」
「さっきアイドルを馬鹿にしたようなことを言ったのは彼女を責めるつもりではなかったのに」
私は、整形の事実よりも、彼女の悲しみ方の方にショックを覚えていたのだと思います。
しかし、考えが錯綜していた私は、彼女を傷つけない言葉がなにかわからなくなってしまい、長い時間二人で沈黙してしまいました。
「今日は帰って」
彼女の冷たい言葉になにか言い返すこともできずに、その日私は素直に帰ることにしたのです。
彼女に整形を告白されて別れに至ったエピソード5.別れ
彼女から整形を告白された翌日、なんとメールを送ろうかと一日中考えていた私に彼女から先にメールがきました。
「別れよう」
あまりの衝撃に一旦携帯を消して、部屋に座り込んでしまいました。
整形の話は驚いたし、昨日のような空気にしてしまったことは申し訳ないと思っていましたが、まさか別れるほど彼女を傷つけたとは思っていませんでしたね。
私は、「なんども別れたいと思っていないこと」、「整形していても気持ちは変わらないこと」を彼女に伝えましたが、彼女の気持ちは変わりませんでした。
そのあと、なんどか謝ろうと試みましたが、メールの返信はなく会社で会っても目を合わせてもらえなくなり、彼女とは別れることに。
整形した事実が彼女にとって非常に大きなものであったことを知らずに、うかつな発言をしてしまったことを後悔しました。
そして、彼女から打ち明けられてからも、すぐに私の気持ちは変わらないことを伝えられればよかったのに、それができずに混乱し、彼女のそばから離れてしまったことの愚かさを今でも噛み締めています。
まとめ
彼女がもし整形していても変わらずに愛し続けられると思う男性は多いと思いますが、実際に打ち明けられたときには混乱し、うまく言葉が出なくなってしまうものです。
日ごろから付き合っている女性への気配りと、いざというときに男らしく気持ちを伝えられるよう男性の皆さんには、心の準備をしていて欲しいと思います。